淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。広く浅く、そして薄い視点で気楽に書いてマース。

電源コードとインフルエンザ

 昨日から、新しい現場で働きはじめた。自宅からほど遠い街、堀田で。名古屋市営地下鉄名古屋鉄道の駅はあるけれど、自分と同じように名古屋市北部に住む人間にとっては、あまり馴染みが無いのではないだろうか。
 この街に訪れたことがないわけではなかったが、数えるほどの回数だし、そのいずれも車を足として使っていた。

 おかげで初出勤の昨日、地下鉄を乗り間違えてしまった。間に入っている会社の人間との待ち合わせには遅れたが、始業時間にはなんとか間に合った。
 間に入っている会社のリーダーから、いきなり言われたことに驚いた。明日からインフルエンザになることになっているから、と。
 今の現場に参加する条件として、2週間のリフレッシュ期間を会社に要求した。
 リフレッシュの時間が4日間に短縮されてしまったのだが、さらに上の会社にはどのように話を通しているのかには興味はなかったが、悪い意味で興味を持たざるを得なくなった。

 今度の現場は大手ガス器具メーカーの本社。その会社のある部屋を間借りしているために、長椅子とパイプ椅子が自分に与えられた仕事の環境だ。
 キャビネットやロッカーがないばかりか、システムエンジニアとして作業するためのもっと大事なものがなかった。それはパソコンの電源コード。供与されたパソコンはHPのノートパソコンでマウスはあったのだが。

 ノートパソコンなので、バッテリーの充電があれば起動するかもしれないと思ってスイッチをいれたが、画面は暗いままだった。
 自宅に古くなって使わなくなったHPのパソコンがあったので、試しに電源コードを取りに行くことを間に入っている会社のリーダーに提案すると、あっさりと却下された。自分は堂々と自宅でゆったりできる理由を見つけることができたと思っていたのに。パソコンの電源が入らなければ、どっちみち仕事にはならないが。

 そんな自分を見かねたのか、隣の島にいる男性エンジニアがしばらくの間の電源コードの貸し出しを、申し出てくれた。彼の気持ちは嬉しかったが、正直自分の心持ちは微妙だった。
 その申し出がなければ何もすることができないので帰宅するか、そのまま自席でボーっとするフリをして、うたた寝ができたのに。

 だが、結局はパソコンの電源は入ったが帰宅するまでに、ほとんど何もできなかった。自分が作業をするためのユーザーを作成することくらいしか。
 メールアドレスの設定情報などが、16時までに告知されるとのことだったが、定時時間の18時になってもそれらの必用な情報を教えてもらえなかったからだ。

 18時を過ぎたので隣席に座っているエンジニアに、挨拶とお願いをしてオフィスを出た。彼は間に入っている会社の社員だからだ。
 彼にしたお願いは、自分が今日からインフルエンザに罹患することへの対応だ。

 オフィスを出ると、ガス会社の正門は既に閉まっていたので、裏門から地下鉄の駅へ急いだ。何時、インフルエンザが発病するか、わからないからだ。
 来週の月曜日に、自分の電源コードは用意されているだろうか。自分のインフルエンザは治癒することができているだろうか。