副業である撮影の仕事をしばらく休むことを決めた。もうひとつの副業である灯油の移動販売に注力するためだ。
その決断が先方に受け入れられずに退職になったとしても構わないという覚悟もして。
一昨日の土曜日にその旨を、先方の代表者である社長に伝えた。
勤務表やシフト表すら作成されていないほどいい加減なスケジュール管理をしている現場だが、こちらとしてはコンプライアンスに準じて二週間だけは最低限の勤務をして、その後は暖かくなってからしか、復帰するつもりはないという自分の意思を伝えた。
すると想定内のことが起きた。自分の意思が聞き入れられなかったのだ、ヤレヤレ。
なんだかんだ言っても、他人との関係はギブアンドテイクだと、基本は考えている自分。しかも、以外とお人好しで頼まれると嫌とは言えなくなるタイプなのだ。
だが、そんな自分でも副業先の社長に対しては自分が受け取っているものと差し出しているものは、明らかにバランスが悪いと思っているので、一切遠慮するつもりはなかった。
それでも、やっぱり自分はお人よしなのか、それなりに譲歩することを了承した。
来月、11月中は人が足りないということを最低限聞き入れて6回だけは勤務することにしたのだ。
こちらはある程度の優しさを示したのだが、相手は違った。
次回の勤務から、出勤時間を45分遅らせるように突然に言われた。自分の手取りが減ることから嫌がらせの意味だろうが、こちらは一切気にしていない。
休みの日に40分ほど通勤時間がかかる場所へ8時までに出勤するのは正直、しんどかったからだ。
話の流れから急遽、翌日の日曜日も休みになったのだ。つまり、昨日のことだ。
相手の都合がいいのにも程があると思ったが、本来ならば自分にとっては幸いだった。
自分が所属復帰した同人誌の例会の日だったからだ。復帰してからの出席率は皆勤ではないものの、褒めてもらっても罰は当たらないレベルだ。
予定では副業の仕事のために、参加できないと思っていたので、準備を全くしていなかった。
例会のための準備としては、当日に取り上げられる作品を読み込むことだ。同人が執筆した作品を。自分なりの意見を会で発表するために。
昨日の朝、洗濯などをしてから作品を読んでいたが、頭がクリアにならない。眠いだけでなく疲れが溜まっているのか、作品が上手く読み進められなかった。
早めに取った昼食後に強い睡魔に襲われたのだが、自分は抗することなく、あっさりと敗北。
目を開けると午後の深い時間になっていたので結局、会への出席は取りやめた。
多少、身体は軽くなったが、気持ちにひっかかりができてしまい、心が少し重くなってしまった。
自分が広げた風呂敷が広すぎると感じることが多くなっているこの頃。人生も折り返しを過ぎたのだから、ちょっとは何かを捨てなければとは思うものの、なかなか上手く折り合いがつけられない。
よく言えば気持ちだけは若いのかもしれないが、悪く言えばまだまだ子供なのだろう、きっと。