淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。広く浅く、そして薄い視点で気楽に書いてマース。

県警のせいで

 ラーメン屋のバイトが終わると、スマホの液晶画面を確認した。
 今日のお店は来店客も少なく割と暇だったが、それでも仕事中にスマホを見る暇はないし、決まりでも見ることが禁じられている。

 確認すると、電話の着信が一件あった。11:45に。電話をかけてきた番号は固定電話。自分のアドレス帳に入っていない番号で、馴染みもない。末尾の4桁番号は、『0110』。
 アウトローで感に優れている人なら、これだけでどの筋からの電話か検討がつくかもしれないが、その時点ではまだのほほんとしていた、自分。

 知らない番号の場合は、折り返すかどうかも含めて、まず相手先の番号をインターネットで調べてから判断している。
 今回も調べると、自分が考えてもいないような胡散臭いところからの電話だった。それは茨城県警。

 自宅に帰る途中も、こちらから折り返すかを考えながら帰った。
 日本海を進んでいる台風25号のせいか、自転車のペダルが重く感じた。強風に混じる雨粒が、時折大きい。
 そんな天気の中、家まで帰宅したがずぶ濡れにはならなかった。自転車で急げば、10分ほどの距離なこともあるだろう。

 多少濡れた身体を拭いて着替え、お茶を飲むと落ち着いてきた。腹を決めて、こちらから電話することを決めた。
 電話をすると、すぐに出た。女性の声が。若くは聞こえなかったが、落ち着いている感じはした。今日の茨城は平和なのだろうか。

 こちらが要件を言うと、自分の名前を聞かれた。女性は自分の名前を名乗らずに。畳みかけるように自分は女性の名前を聞いた。
 相手の名前を聞いておいて、自分の名前を名乗らないのは警察の文化なのだろうか。
 今までの経験上、路上で止められて何かと聞かれた時や、自宅への聞き込みに来た警察官のほとんどは、こちらから聞くまでは自分の名前を名乗らない。
 民間であれば、上司や客によっては叱責されることも多いはずだ。

 彼女はこちらを待たせたまま、聞き回りに行ったがすぐに戻ってこなかった。自分の電話を待ち構えていたわけではなさそうだった。
 その間、自分への電話が5秒で切れていたことも調べることができた。

 どうやら、急を要するドラマチックな何かに自分が巻き込まれている可能性が低くなっていることを感じた。
 彼女は戻って来るやいなや、今まわりに電話をかけた人間が居ないことを口にした。

 後からかけ直すことを彼女は約束しかけたが、こちらから断った。間違い電話などで必用がないのであれば。
 また、電話をかけるときは番号の確認を慎重にして欲しいこともお願いした。
 自分のような小市民は警察からの電話というだけで、嫌な汗を多量にかくほどに、緊張してしまうからだ。そんな人も少なくはないはずだ。汗の多少はあっても。

 どちらかというと、今まで訪れたことはあったが、特に印象が良くも悪くもなく、記憶も薄かった茨城県
 だが、今回の県警の対応で茨城県に対するイメージは、悪くなった。
 印象に残らないよりはいいのかもしれないが、どうだろう?