今日の記事は昨日の続き。
hatehatehahaha.hatenablog.com
仮名オオタニさんは続けた。一番簡易なのは、現住所に住んでいる身内の母親か弟に来てもらって形式上、還付金の受け取りを委任することだと。
委任者の現住所が還付書の住所と一致していれば、還付金を受け取る本人が別住所に転居していても問題はないらしい。
ある意味でこれは現行法上の問題ではあるが、自分のようなケースではよく使われているらしい。
おかしな法律とおかしな法運用が行われている最終的な責任の所在は、自分たち国民。この時点ですでに自分はかなりいくつかのことを学んでいた。
すっきりしなかったが早速、母親に電話した。50歳近くにもなって、困った時に母親に助けを求めるなんて情けないと思いながらも。
来行してくれたらお昼ぐらいはご馳走するつもりでいたが、そんな出費を計算する思案は無用だった。電話に出てくれなかったし、折り返しも終日なかった。
弟にも連絡したが、呼び出し音が鳴り響くだけだった。
平日の日中なので、いい大人であれば働いているのは当たり前。すぐに気分を切りかえて、次の場所に電話した。
連絡したのは区役所。住民票が駄目ならばそれに代わるような公的な書類か、他の証明方法がないかを確認するためだった。
区役所との電話対応でもいくつか問題はあったが、今回は割愛する。自分が書き残しておきたいことがぶれる可能性を考慮して。 区役所の担当の言葉に自分は驚かされながらも安堵し、そして怒りも沸いてきた。まず、その標的は仮名オオタニさんに向かった。
彼が口にしたことが間違っていたからだ。住民票で自分の転居は証明することができたのだ。
住民票には最低でも、住民が最後に転居した情報は記される。彼が口にした5年以内というのは、何度か転居していた場合の履歴についてのようだ。
のちほどオオタニさんにも再度の電話をして、間違った情報をこちらに説明したことだけは指摘したが、あまり強くものを言う気にはなれなかった。
彼が正規の公務員でないことを電話口で聞いてしまったから。最近、よく聞かれるようになった官製ワーキングプアである可能性を考えずにはいられなかった。
確かに仮名オオタニさんの仕事ぶりに問題はあったかもしれない。
だが、それ以上にいくつかのことが自分には問題に思えて仕方がなかった。
税金の支払いはコンビニでもできるのに、還付に関しては指定されたひとつの銀行のみであること。
自分のような転居した還付者への現状の法運用。行政側の都合なのに、払い過ぎた税金を受け取るためだけに住民票の手数料をこちらが負担するかなども含めて。
そして最後はブラック公務員と言われている、非正規公務員が存在している現状について。
これらの問題を作り上げてしまった有権者の一人として、最後は自分自身を責めることになるとは、怒りに任せてあちこちに電話をかけていたときには思い至らなかった。
機会があったら、これらのことをまた市会議員などが辻立ちしている時などに話してみたいと、今になって考えている。