昨年に続いて今年も新入社員研修の講師として、登壇する日々が始まった。
今年の登壇予定日は70日。昨年は30日強だったので、ほぼ倍だ。
六月には全ての研修が終わっていた昨年と違って、今年は八月のお盆前まで講師の仕事は続く。
比べるとかなりの長丁場になるが、なんとか無事に走りきりたいものだ。
昨日と一昨日が今年初めての登壇だった。登壇先は多摩センター駅から最寄りの会社。
昨年は隣の駅、永山で研修を行ったのも何かの縁なのかもしれない。
名古屋市民の自分からしたらどちらの駅も、東京都内ではあるけれどアクセスに不便な郊外のターミナルとしか思えない。
京王と小田急ともに特急が停まる駅ではあるけれど、新幹線に乗るためには坂ばかりの不便な街だ。
どちらの駅も圧倒的にホテルが不足している。昨年も多摩地区でホテルを探すのには苦労したが、今年はそれ以上だった。宿泊料が爆上がりしていることがかなり影響している。
講師たちからエージェントに対して意見が殺到していたのだろうか。今月になってから急遽、宿泊手当が2000円上乗せされた。
だが、自分はすでに宿泊先を予約済みだったので、今更感は強かった。
今回の登壇のために、一昨昨日の火曜日と一昨日の水曜日の二泊した。宿泊したのは橋本駅近くのホテル。
橋本駅は神奈川県相模原市だ。宿泊先から研修先まで二日間、県を跨いで通勤したことになる。
ちなみに、橋本駅も多摩センター駅も利用したことがなかったので、駅周辺には全くの土地勘がなかったので通勤時に歩くのがちょっと新鮮だった。
昨年と違って今年は、初登壇日にあまり緊張しなかった。
二日間の研修内容はそれほど難しい内容ではなかったこともあるが、それ以上に悪い意味での慣れがあった気がした。
正直、受講生の顔と名前が一致する前に過ぎてしまった二日間の講習。
受講生にとっての自分も過ぎていった一人に過ぎないだろう。
今回の研修を担当した講師はメイン講師を除くと、全員が自分と同じエージェントに所属していた。
そんなこともあってか、昨日は研修後に飲みに行くことになった。
帰りの新幹線の時間を気にしなければならなかったが、早く仕事が終わっていたので2時間以上は居酒屋に滞在できた。
四人でグラスを傾けた。全員男性だったが、年齢も居住地もバラバラ。
一番遠くから登壇した講師は北九州に居を構えているので、飛行機で自宅と行き来しながら登壇を続けるようだ。
同じエージェント所属でたまたま同じ会社で登壇しただけの縁だったのに、話はかなり弾んで楽しい時間を過ごせた。
自然と飲みに行くことになったように、別れ際にはお互いに連絡先を交換した。
またこの先、彼らと交わることがあれば思えた。