同人誌100号記念パーティーの準備にようやく目処がついた。一番の懸案だった、パーティーの歓談中に流し続けるスライドの叩き台を作り終えたからだ。あとは関係者の意見を聞きながら、少しずつ修正するだけだ。
スライドに流す写真データは100枚分。近況の活動内容などは、前回の例会時に自分が何枚かのスナップを撮ったが、他のほとんどのデータは他の同人が提供してくれたものだ。
デジカメが普及してそれなりの時間が経つので、他の同人に今までの同人誌の活動などがわかるデジカメの撮影データの提供を依頼していたが、思ったよりも集まらなかったことに正直、驚いた。自分が考えていた以上に、生写真の提供の割合が高かったことも。
スライドはパソコン上でアプリを使用して作成するつもりだったので、デジタルカメラの撮影データであるJPG形式のファイルの方が作成に手間がかからないが、生写真の提供だとそうはいかない。スキャナなどで写真を取り込んでから、デジタル形式に変換しなくてはならないからだ。
我が家のインクジェットプリンターにはスキャナ機能が付いているが、年賀状を書かない人も増えている中、スキャナはともかく、インクジェットプリンターの普及率は今、どれくらいなのだろう?
プリンタ購入時はスキャナを使うことをそれほど考慮していなかったが思ったよりも使っているし、コピー機能も付いているのも使い勝手が良い。
車で10分ほどの実家に住んでいる母親も、コピーを撮る必要がある場合はコンビニに行かず、我が家を訪ねてくることもままある。
スライド作成に必要なデータを全てデジタル形式に変換して、作業を始めるとあることに気がついた。
自分が好きだった作家が昔、エッセイで書いていたことが違ったことに。エッセイに書かれていたこととは、写真がフィルムからデジタルに変わると写真がセピア色に色褪せていくことがないから、時間の経過を感じなくなるという内容だった。
だが、古いデジタルカメラで撮ったデータを作業のために一通り目を通すと、どれも古くささを感じた。もちろん、セピア色に変わっているわけではないのに。
JPGファイルからどのカメラで撮影されたかがわかるので、そのカメラの性能をインターネットで調べてみると、その理由がわかった。画素数が600万ほどだったのだ。
我が家のワイドモニターで600万画素の写真データを見ると、すかすかな感じがしてしまう。自分のミラーレス一眼で撮影したデータは1600万画素なので、見比べると撮影された時代が最近なのか、昔なのかが丸わかりだ。
逆にこれからもデジタルカメラの性能は進化していくだろうし、あるメーカーから撮影データが1億画素を超えるカメラがついに今日、発売される。
自分が今持っているカメラで撮っているデータも、後ほど見れば見たときに時代の流れを感じられるだろう。写真データは変色しないけれど。