淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。広く浅く、そして薄い視点で気楽に書いてマース。

ありがとうS-MX

 194,900㎞。20代後半の時に新車で買った愛車の今日までの走行距離だ。車種名はHONDA 、S-MX。今まで自分が買った車は全てホンダ車だ。
 昔からTOYOTAに対して、良い印象をどうしても抱けなかった。SEとしてTOYOTA関連の仕事をしてからは、嫌うどころか憎んでさえいる。
 自分の機嫌が悪いときに、嫌いな人間がTOYOTAの車に乗っているのを見かけたら、石くらいは投げてしまうかもしれない。というのはもちろん冗談だ。

 この車を買った21年前のことを、少し思い出してみたい。
 当時、父はまだ元気で、酒も煙草も嗜みまくっていた。それどころか一緒に同居していた父の両親、つまり祖父母も健在で実家で六人一緒に過ごしていた、あのころ。
 今とは全く違う仕事に就いていた。生花の仲卸を営んでいる会社に自分は勤めていた。

 そのころの自分はという以前に、今でも女性にはモテないが、それでもS-MXには何人かの女性を助手席に乗せた。
 まだ、新車と呼べるころに6歳以上離れていた女子大生と名古屋港水族館に出かけたことをはっきりと覚えている。
 彼女が魅力的だったことはもちろんだが、当時の自分からしたら6歳も年下の女性とデートすることが、えらく特別に思えたからだ。
 結局、彼女とのデートはそれっきり。今となってはどこからも彼女の消息は聞こえてこない。元気で居てくれているといいが。

 男の友人たちとも様々な場所に赴いたが、シートがフラットになることもあって、車中泊を重ねながら一人で旅をしたことが何度もある。
 その中でも印象に残っているのは、初めての東北旅行。当時はまだ、高速道路もそれほど整備されていなかった。長野道を降り、新潟県に入ってからは日本海側をひたすら北上して青森まで向かったのだ。長くはないお盆休みを利用して。
 かなりの強行スケジュールだったので、帰宅したときにはぐったりしていたことを覚えている。

 何故、こんな文章を書き綴っているかというと、20年以上も乗り続けていた愛車との別れが近づいているからだ。
 お世話になっている自動車整備工場から、次の車検は通さない方がよいと、引導を渡されてしまったからだ。
 確かに20年以上、約20万㎞も乗ればS-MXも本望だろう。

 様々な思い出が残っているので手放すことは寂しいが、仕方がない。別れがあるからこそ、新しい出会いもあるからだ。

 愛車を廃車にすることは早々と決めたが、また車を買うことにするかは、かなり迷った。結局は、それでも車を買うことにしたのだが。
 そのことが後悔にならなければよいとは思っているが、どうだろう? 未来のことは誰にも予想ができないからだ。
 21年後の自分はどうなっているだろう? 健康で過ごせているだろうか。生きていたとしたら、どんな景色を見ているだろう?

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今日の写真は加藤凪海さん。パレット撮影会にて撮影。愛車を買ったころはまだ彼女が産まれていなかったとは、自分が歳を取るはずです、トホホ……。