今日は11月20日なので、師走もすぐそこまで近づいている。
例年であれば、そろそろ忘年会の予定が決まっているどころか、下手をすると一回くらいは忘年会に参加しているころだろう。
だが、今年は違う。参加することになっている忘年会はひとつもない。
毎年の大晦日、小中学校からの友人が集まってマスヲ宅で行う忘年会を今年はするつもりはない。そのことは一部の友人にはもう伝えてある。
また、その前日も毎年のように開いている忘年会もない。ファーストフード店のアルバイトとしてそれぞれが知り合った友人たちと行っているのだが、今年は別日に催されることになっている。
別日が土曜日だと聞いているので、自分は参加しないだろう。
自分が九月に入社した会社も一応、忘年会は行われるらしい。参加費が2,000円であること、金曜日に開催されることを鑑みて顔を出す気にはなれない。
もっとも、自分が入社した会社の人間を名古屋の支店長と営業係長の二人しか知らないし、会社に愛着も興味もないから、出席しなくても気まずさも感じない。 お祭り男や宴会部長とまわりから思われている自分としては、今年は珍しい年の瀬になるだろうが、本人としては寂しさを全く感じていない。
それどころか煩わしもなくて、かえって気持ちがよい。
別に仲の良い人間たちとコミュニケーションを取ることを躊躇っているわけではない。
わざわざ改まった形、忘年会という形式にとらわれなくてもいい気がしているだけだ。
忘年会という形でしか集まれないのであれば、お互いに特別に思っていない証拠だろう。
形式張った方法でしか集まれないメンバー、仕事やなにかでたまたますれ違った人たちに対して、自分の時間とお金をどうして使わなくてはならないのだろう?
しばらく、会社という組織を離れていたせいか、馬鹿馬鹿しく思えて仕方がない。
2019年はもう、40日しか残っていないのだ。そんな貴重な一夜一夜をどうでもいい人間とお酒を呑んで過ごすのはあまりにももったいない。
そんな時間の使い方をするくらいなら、一人でキャバクラに遊びに行き、好みのタイプの女性にちやほやされる方がよっぽどマシだと、今は考えている。
どうでもいい人間の自慢話や愚痴を聞かせられるくらいなら。