食べたくて気になっていたものを、土曜日の夜にやっと食べることができた。それは鳥貴族の焼き鳥。
鳥貴族を覚えたころは足繫く通ったのだが、このごろは足が向かなくなっていた。
財布に優しくて味もそれなりなのだが、食べ物飲み物ともにメニューの数が少なくて飽きやすかったことが、理由だった。
それでもしばらく行ってなかったせいか、大味な焼き鳥ダレが恋しくなってきた。
先週の火曜日に幼馴染みと一度はトライしたものの、すぐに座ることができなかったので断念したのは数日前のこと。 土曜日の夜は、地元の店に友人が念のために予約してくれた。
自分の仕事のせいで、予約したのは20:30。その時間でも自分は数分遅れてしまったが、もっと遅れる可能性だってあった。
帰宅してから仕事で自分が乗っていた車の鍵を持ち帰ってしまったことに気がついたから。
自分が使わせてもらっている車は普段、あまり使われていないことは知っていた。日曜日に特に、よっぽどのことがないかぎり。
副業先に電話すると、なんとか翌日に鍵を持っていくことで落ち着いた。
ヤレヤレ、やはり疲れているのかもしれない。
友人と二人、遅くまで呑んだ。店を出たころには日付が変わっていたのではないか。
お客の中で自分たちが退去したのは遅い方だったが、入店したのも遅かったのでそんなに長時間、お酒を呑んでいた訳ではない。
その夜はただただ鳥貴族でお酒を呑みたかっただけなので、河岸を代えて呑み続けるようなことはしなかった。
店を出ると友人と二人、あることに気がついた。鳥貴族の斜向かいにあるファミレス、デニーズの店内が暗くなっていたことに。どうやら営業をしていないようだった。
友人宅近くまで一緒に歩き、別れて一人で表通りを家に向かった。
リンガーハットの前までくると、デニーズと同じように灯りが点いていない。
通りをさらに進むと、今度は吉野家も。
この文章を書くためにそれらの店のことをネットで調べると、確かに0時が閉店だった。
ファミレスと牛丼屋は24時間、リンガーハットは日付が変わった後も営業していることが売りであったはずなのに。
労働力不足や働き方改革など、様々な要因でそれらの店の営業時間は短くなっているのだろうが、横並びでする必要はあるのだろうか。
日本の悪しき習慣、同調圧力が必要以上に働いてしまった一例の気がしてならない。
自分たちが若いころ、友人同士で深夜のファミレスだけでなく牛丼屋にも訪れて、意味のないことばかりを語って過ごしていた。
これからの若者は、時間を持て余す夜中にどこで何をして過ごせばいいのだろう?