自分が小学生だったころ。学校からテレビに張るように配られたステッカーがあった。黄色っぽいベースに『俗悪番組追放』と書かれていたように憶えている。
その標的になっていたのはドリフターズが出演していた、伝説的番組、『8時だョ!全員集合』。
当時の自分はこの番組が本当に好きだった。考えなくても笑えるところが何よりも。
学年が進むにつれて、同級生たちが裏番組だった『オレたちひょうきん族』に注目しだしても、自分はドリフが出演する生コントを見続けていた。
当時、自分と弟がこの番組を楽しんでいることに眉をひそめていた家族がいた。母親だ。
母の育った家は兼業農家。食べものを粗末にすることが多かった、ドリフのコントが許せなかったらしい。
馬鹿馬鹿しいほどに単純な笑いが、好きでたまらなかった自分とは違って。
日中、在宅勤務をしていると手元のスマホが震えた。ブッシュ通知された情報を確認すると、志村けんの訃報だった。
ドリフターズの中でいつも笑いの中心になっていたメンバーの彼の死。衝撃的ではあったが、ある程度は予想できていたことだった。
新型コロナウィルスで都内の病院に入院していることは知っていたからだ。
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正直、先々週くらいまでの自分はコロナを嘗めていた。イラつくことはあっても。
もちろん、今もコロナに関してはストレスを募らせてはいるが、それ以上に危機感を感じている。
最近までは楽しんで毎日読んでいた辻仁成のweb日記。パリに住んでいる彼が現地の状況を生々しく書いているのを目にして、コロナに対する見方はすっかり変わった。
自分はもう、コロナチキンになってしまった。少し痩せたといっても、まだまだ体型は鳥よりも豚に近いのだが。
オリンピック開催のためだけに検査や検査結果の報告が遅らされてきたという噂は後を絶たない。そのことを自分はフェークニュースだと捉えていない。
オリンピックの開催が延期されてからの患者数の増え方から、何かの力が働いていたと考える方が自然だろう。
今の日本はフランス、そしてアメリカの何日かあとを追っかけていると、SNSなどで散見されるようになって幾日か経った。
日本医師会の今夜の記者会見を見ても違和感はなかった。
そればかりか、医師会の理事たちも自分の想像以上のことを考えているのかもしれない。
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今日、もしくは明日中に医師会が望むような決定を政府が決して行わないことも、自分は予想している。
理由は年度末で決算だから。財界が晋ちゃんたちに働きかけていることは想像に難くない。
政府の対応が遅かったと、後世の人に言われるような事態にならなければよいのだが。