午前中に初釣行に行ってきた。ターゲットはハゼ、ポイントは木曽川の下流域。
乗り気ではなかったが家に居ると、どうしても会社のことを考えてしまう予感がしたので、自分を外へ連れ出すために。
気がない証拠に向かう途中に道を間違えた。30分くらいの時間はロスをしたのではないか。
なんとか8時くらいにはポイント近くにある餌屋に着いた。
他の釣り人たちから出遅れたのは間違いなかったが、客がほとんどいなかったのは気になった。
実際に竿を出す場所はいくつか候補のある中で迷ったが、チョイ投げで狙えて、かつ他の釣り人が少ない所を選んだ。朝は少し日陰ができることもあって。
第一投でいきなりハゼがかかってきた。
もう一本の竿も出して、二本竿でいよいよこれからというときに、アタリが止まってしまった。
アタリがなくなったので、ぼんやりしていると沖にジェットボートが走り抜けていく。
忘れていた。このポイントは休日になるとボート、水上スキーやジェットスキーなどのマリンスポーツを楽しむ輩に荒らされてしまう場所であったことを。
多くの水辺では、釣り人と彼らはわかりあえない状態が続いているのではないか。少なくとも自分が木曽川下流域でそのことを意識するようになってから、10年以上は経っている。
わかりあえない私たち。仕事ではなく、お互いに好きなことをしている休みの日の時間でさえ。
彼らが沖を通り過ぎると、不自然な波が立ってアタリが分かり難くなる。
水の流れが不自然なせいか、仕掛けが絡まってしまったことも一度や二度ではない。
釣り人によっては、魚が散ってしまうように思っている人もいるとかいないとか。
彼らだって自分たち釣り人のことを、疎ましく思っている可能性もあるだろう。
久しぶりに早起きしたこと、歳のせいか猛暑に身体がついていかなくなって、11時前にはギブアップ。
釣果はなんとかツ抜けていど。
数釣りが楽しめるハゼであっても、魚影がシーズン毎に薄くなっている気がしているのは、自分だけだろうか。
今の自分は釣りにそれほどの熱意はない。自身、何度目かのマイブームは去ったが、次にまたマイブームが訪れないとは限らない。
自分がシニアになった時にゆっくりとハゼ釣りを楽しもうとしたら、肝心のハゼが幻になっていたなんてことはあり得るのだろうか。
そんなことを考えながら納竿して、帰路に着いた。