やってしまった。右目のコンタクトレンズを落としてしまった。午前中、撮影会でポートレートを撮影している最中に。
右目が見えにくくなった時にはコンタクトがずれただけだと考えていたが、帰宅してから洗面台の大きな鏡で確認しても、目の中に見つけることはできなかった。
瞳から外れて落ちてしまったのだろう、きっと。
今日のような暑い日に街中でカメラのファインダーを覗いていれば、目からも汗か何かわからないものがじんわりとしてきた。
そのせいで何かしらのトラブルが起きても仕方はなかっただろう。コンタクトが無くなるくらいで済んでよかった。
午後、日差しが少し傾きはじめたころ、コンタクトを車で買いに行った。
自分がコンタクトを使用するようになって25年以上。ハードタイプのコンタクトレンズを同じチェーン店で浮気することなく買い続けている。
コンタクトを購入するのにはカードは利用できるが、購入時には眼科の診察を受ける必要がある。その診察料の支払いには現金が必要なので、途中でATMにて現金を用意した。
郊外にはよくあるタイプなのだろうか。利用したATMはロードサイドっぽいものだった。
コンパクトの建物の中に2台のATMが置かれていた。当たり前なのかもしれないがエアコンは効いていた。
ATMの利用時間外になれば、エアコンは停止するのだろうか。
目的の店に着くと駐車場に止めてあった車は一台だったが、帰るときには数台の車を見かけた。
今日の名古屋市は最高で39℃の予想が出ていた。一番気温が高くなりそうな時間帯に人の動きが鈍くなるのはわかる。
買う予定になっているコンタクトを試着して、一般的な視力検査後に近くの見え方まで、スタッフがチェックしてくれた。そのスタッフは素敵な女性だった。
コンタクト眼科のスタッフ、歯科衛生士や歯科助手として働く女性を魅力的に感じてしまうのは自分だけなのだろうか。
近い距離の見え方はやんわりと諦めさせるように、彼女は優しい言葉を選んでくれていたような気がした。
彼女に尋ねてみた。近くもよく見えるような遠近両用タイプのコンタクトはあるのかを。
感じよいままに彼女は教えてくれた。遠近両用タイプのものはあり、普通のものよりも価格が倍以上することも。
彼女の説明を聞いていると欲しくなってきたが、今回は購入を見送った。
老眼になったことを認めるよりも、懐具合の方が気になったから。
遠近両用の眼鏡より、コンタクトレンズの方が先に欲しくなるとは思ってもいなかった。