淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。夜遊び、芸能ネタ、日常的なことから社会的なことまでを、広く浅く、そして薄い視点で書くので気楽に読んでください。

領収書

 土曜日の今日は副業に従事する日。灯油の巡回販売のお手伝いをする日だ。
 7時に営業所に着くと、事務所の前に人が立っていた。立っていたのは現場の責任者である所長だった。

 話は少し脱線するが、所長の年齢を今日になって、はじめて正しく知った。自分よりも一つ下だったらしい。
 責任者を務めているだけでなく、ごついベンツに乗っているので、てっきり自分よりも年上だと思っていた。

 所長が話しかけてきて、自分が去年から乗っていた車がオーバーヒートして走れなくなったことを説明してくれた。よって今日は他のローリー車で販売に出かけることも。
 ローリー車は今の時代には珍しいマニュアルミッションなので、車が違えばギアの入り具合やクラッチの高さなどが若干違う。
 そんなこともあって、今日は仕事中にエンストした。そう書いても、若い人には意味がわからないかもしれない。

 代わりの車での出車のために慌ただしくなったこともあるだろう。いくつかのことを忘れてしまった。
 その中でも一番痛かったのは領収書。ローリー車にはレシートが発行される機能がないので、手書きの領収書を持ち合わせていなかったのは問題だった。

 自分が二十歳のころにマクドナルドでアルバイトをしていた当時、お客全員にはレシートを渡していなかった。申し出たお客にのみ対応していたし、お客から要望があった場合に自分はあきらかに態度に出していたと思う。
 当時、一緒に働いていた社員はそんな会社の方針についてよく吐き捨てていた。お客にレシートも渡さないなんてまともな商売ではないと。
 その言葉の意味をそのころの自分には理解できないほどに子供だった。

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今日のスナップ。

 自分が担当しているエリアのリピーターで領収書を求めるお客さんは何軒かある。
 そのうちの二軒の軒先に今日、ポリタンクが置いてあった。
 最初の一軒は事情を話すと今日は納得してもらえた。

 もう一軒の客は何かと気難しい客。昨年、領収書を見て自分の直筆についていろいろと言われた。
 字が汚いことは自分に数多くある欠点の一つ。指摘されたら受け入れるしかない。
 事情を説明しようとしてインターホンを押すと誰も出てこない。もう一度押して、しばらく待ってみても。
 ニンマリしながら猫のようにローリー車に乗り込んだ。

 不在にしていても灯油を買ってくれるお客さんは結構いる。そんなお客には今まで領収書を残してきた。
 今日、ある不在のお客に対応したら現金の入った封筒にメモが入っていて次のように書かれていた。領収書は要りません、と。
 ほっとはしたが、少しだけ自分が拒絶されたような気もした。

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今日の写真のモデルはねっこさん。