弁当男子になって一ヶ月と少し。平日は毎晩ご飯を炊いているので、米の消費量が早くなった。
独り暮らしなのでお米は5㎏ずつ買うことがほとんどだったが、久しぶりに10㎏入りを買った。近隣県産のコシヒカリの新米を。
古米に比べて少し値段は張ったが味にはそれほど期待をしていなかった。
だが、炊いて食べ始めると想像以上に美味しい。特に弁当で食べていると、以前の米との味の差は歴然だった。
夕食後にご飯を炊き、寝る前に炊きたての白米を弁当箱に詰めるのが平日のルーティンになっている。
今夜も先ほど、ルーティンを終えたところだ。おかずの一部である卵焼きとウインナーも焼いた。
自分が作っているお弁当なんてたいしたものではない。
前夜の夕食のおかずの残りを流用できないときは、卵焼きを焼いて自然解凍で食べることができる冷凍食品を詰めている。
それでもお昼休みに自分の車に戻って1人で食べるお弁当は格別だ。
食後はフルフラットにしたシートにエアマットを敷いて、そのまま横になる。
前夜は遅くまで写真の現像をしていたので、今日の昼食後はよく眠れたし、お昼休み後はすっきりとした。
秋の終わりにしては閉めきった車内は暑かったので、少しだけ外気を入れた。
在宅勤務をしていた時も昼食の後のお昼休みには昼寝をしていた。リビングや和室で横になっていた。
車内で横になるよりは快適だったはずだが、今のようなお昼休みも悪くはない。
晴れの日には秋のくっきりとした陽射しを受けた景色を見ながら箸を運ぶのも、雨の日には雨音を聞きながら食後に横になって目を瞑るのも。
連日、早起きなので午前中は睡魔と戦う日が多いが、午後は眠気に襲われる日が少なくなってきた。
今の現場になってからよく思う。夜型ではないかもしれないが、少なくとも自分は朝型の人間ではないだろうと。
先週くらいから、朝夕の通勤路で見かける車は日に日に増えている。比例するようにハンドルを握る時間も。
それでも、こんなお昼休みを過ごせるのならば、もうしばらくだけは今の現場に通ってもいい気がしてきた。新米を美味しく味わえる間だけは。