淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。広く浅く、そして薄い視点で気楽に書いてマース。

茄子の代わり

 旅に出ます。探さないで下さい、さようなら。
 上記のような書き出しで、今日のblogを書くつもりだった。少なくとも午前中までは。

 会社からは何の知らせもないが、本来であれば冬の賞与が支払われる日だった今日。

 今の現場の始業時間は8:00。仕事を始めてから9:00までは気がそぞろだった。
 9:00になるとすかさず、スマホで自分の口座を確認した。自分が所属している会社からの入金を。結果はあえて書くまい。

 夏と冬の二回、賞与が支払われることを前提として今の会社に入社したのは、昨年の夏の終わりのこと。
 だが、今までに一度も自分は賞与を受け取ったことがない。

 10月の同じ日に自分と一緒に着任した、隣に座って作業をしていた年若いエンジニアに、賞与のことを愚痴ると同情してくれた。少なくともそんな素振りを見せてくれた。
 それから、仕事へのモチベーションは少しも上がらなかった。ただただ、ぼんやりしていたように思う。
 会社という組織を少しは信じていた自分は、まだまだ甘ちゃんだったのだろう。今までに何度も期待しては裏切られてきたのに。

 夕方、昔からの友人と会うことになっていた。里芋をたくさんもらったので、お裾分けのためにわざわざ自宅まで持ってきてくれると、連絡してきてくれたから。
 自分が帰宅していると、約束通りに友人は自宅まで訪ねてきてくれた。好きなだけと言って、里芋が一杯に入っていた紙袋を差し出してくれた。

 その後、2人で夕食を食べた。自分がかつて働いていたラーメン屋で。
 自分たちが入店した時にはカウンターのみの店内に、客は簡単に数えられるほどだった。
 店の雰囲気がのんびりとしていたこともあって、顔見知りの店員と少しだけ久しぶりに会話をした。他愛もない話を。

 食後には近くのゆったりとした喫茶店でコーヒーを飲んだ。
 他人に煎れてもらったコーヒーが久しぶりだったこともあるのだろうか。ちょっとだけ、美味しく感じた。金曜日に夜に飲むコーヒーを。
 ビールでもハイボールでもないので酔うことはなかったが、何処に持って行ったらいいのかわからなかったやるせない気持ちを、少しだけ紛らわすことができた。
 コーヒーを飲んだ後に、先ほど入ったラーメン屋の前を通ると店内は賑わっていた。

 会社からのボーナスはもらえなかったけれど、友人からは別のものを受け取った。ちょっとした助言も一緒に。
 おかげで投げやりな気持ちで家を出る気分ではなくなったし、明日も働く気持ちになれた。

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今日の写真のモデルはねっこさん。