お昼休みに弁当を電子レンジで温めるために給湯室へ向かった。自分よりも先の人が二人いた。
最初に電子レンジを使っていた人は袋のままレンジで加熱できる冷凍チャーハンを温めていた、なかなかの強者だった。
他にサラダなどのおかずを持ってきてはいないのだろうか。他人のことなのだが少し気になった。
以前、レトルトカレーをレンジで温めていた彼。毎昼、レトルトや冷凍食品だけを食べているのだろうか。カレーもチャーハンも自分が知らない商品で、食欲をあまりそそられなかったが。
次に電子レンジを使用したのは自分よりも年上の男性。仕事中のプロパー社員の口ぶりから、それなりの役職に就いていることは推察できる。
だが、自分は彼がどれくらい偉い人なのかは全く知らないし、興味もないがワイルドな人間であることだけは今日、わかった。
適当に電子レンジのタイマーをセットし、まだ時間が残っているのにランチボックスをレンジから取り出して去っていったからだ。
給湯室の電子レンジは調子が悪く、タイマーの時間が残っている途中で扉を開けても稼働を続ける。
次の順番だった自分は、コンセントを引き抜いて電源を落としてから、再びコンセントを差した。
弁当箱をレンジの中に入れて1分だけ加熱した。弁当箱を取り出す時は、レンジの中が暗くなっているのを確認した。
ちなみに、自分の次までの使用者の全員が男性だった。
お昼休みの終わりに駐車場からオフィスに自分が戻る時に女性だけ数人のグループを時折、見かける。
常に喋りながら、食堂からエレベータホールまで歩いてくる。歩いている時はマスクをしているが、食事中はどうなのだろう?
会社の決まりでは食堂での食事中は私語を禁止されているが、守らなくても罰則はないし、誰かが監視している訳でもない。
今のオフィスで自分のように自分の車の中で食事をしている人は少数派。
お手洗いで手を洗うときにハンドソープを使っている人も、オフィスの入口にある消毒液で除菌している人も。
空気が乾いている日が続いていることもあるだろうが、自分の手はかなりかさかさになってきた。今日になってからは手の甲にかゆみも覚える。
それでもまだしばらくは、手洗いと消毒の回数を減らすことはないだろう。