土曜日の天気予報を気にするようになって四ヶ月。
ローリー車を運転するだけでなく、ポリタンクに給油して走り回るのは雨が降ると大変だから。
雨降りの日は灯油の売れ行きも1/3くらいは落ち込むらしい。
今週の土曜日は週間天気予報で何度か雨のマークを見たが、結局はよく晴れた一日になった。
午前中は風に冷たさを感じたので、それなりに売れるかもしれないと期待したが結果は2,013ℓ。年が明けてから一番低い売上げになってしまった。
売上げが悪かった分、仕事量は減ったので身体は楽だったが。
灯油の巡回販売をしていると日の長さの変化を感じる。
巡回販売が始まった11月から12月ごろまでは日没が早くなるので、ポリタンクを探しにくい時間帯が増えていく。
年が明けると少しずつローリー車のヘッドライトを点ける時間が少しずつ遅くなる。
今日は最後の販売エリアに滞在中に陽が沈んだ。
先週に引き続いてあるお客と話し込んでしまった。しかも、今日はかなり長い時間だったと思う。20分くらいは立ち話をしていたのではないか。
話し相手は先日、祖母が亡くなったことを教えてくれた男性。
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彼は自分にシンパシーを感じてくれているようで身の上のことなども語ってくれた。自分よりも二歳年下、祖母よりも前に母親も亡くしていることも。
流行病のせいで仕事がうまくいかなくなったので、祖母と一緒に住むようになったとのこと。
彼はこれからの身の振り方について悩んでいるようだった。
話を聞くだけで、かけるのに相応しい言葉を見つけることはできなかった。
先週の木曜日に届いたあるメールのことが気になっている。
内容は数年前に応募したスクールフォト撮影の仕事についての連絡だった。来月上旬に現場での撮影研修への参加案内だった。
今の自分はハードワーク気味だと感じているので、今回は断るつもりだった。
販売が終わって、営業所へ戻るためにローリー車のハンドルを握っていると、いつの間にか彼の話を思い出していた。信号だけでなく街灯も少ない片側一車線の静かな道を走っていると。
今夜は月が綺麗だった。時折、月に向かって走っているような気がした。
月明かりを浴びたせいだろうか。研修への参加に少しだけ前向きに考えはじめている。