淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。広く浅く、そして薄い視点で気楽に書いてマース。

不知火

 昨夜、食後の片付けをしている時に右手の指を切ってしまった。あいかわらず、鈍くさい自分。
 傷のことを気遣って、今日は手間がかからない食事を食べた。
 お昼の弁当は残り物を使った玉子天丼、朝はパンとインスタントのカップスープ。少し物足りなかったので朝食後に不知火、通称デコポンを食べた。

 母親の実の父は不知火が好きだったことを亡くなった後に知った。葬儀場の祭壇に供えてあった理由を義理の娘、自分の叔母が教えてくれたから。
 好きなことにとことんのめり込む性格は、彼に影響を受けているのかもしれないが、自分はデコポンよりは伊予柑の方が好きだ。

 食べた不知火は土曜日の灯油の巡回販売中にお客からもらったもの。
 巡回販売の先輩たち曰く、お客からの差し入れだけで暮らせるようになれば一人前らしい。
 昨シーズンよりは客からもらったモノが増えてはいるが、それだけではその日さえ凌ぐことが出来ない自分はまだまだなのだろう。

 久しぶりに傘を持って出勤した今朝。
 仕事先のオフィスビルは車を停める場所からだと小走で二三分。
 小雨であれば傘を持っていかない。傘立てがビルの入り口から離れた辺鄙な場所にあるから。

 今日の午前中は長かった。するべきことが無かったからだ。それでも春先の冷たい雨に濡れながら仕事をするよりはマシ。
 そう思えるのは毎土曜日に身体を張って仕事をしているからだろう。

 社会に出てからは副業にも従事している期間は長かったが、それはそれでよかったと思う。
 自分のように柔軟性や他人を思いやる感覚に乏しい人間は正業とは全く違った副業を持つことを勧めたい。オフィスワーカーは外での仕事、外仕事の人間はオフィス内での仕事を。
 そのためにも全ての職種での時短が進むことを願っているし、働きかけが必用だとも考えている。

 長かった午前中が終わると弁当箱を持って給湯室へ向かった。電子レンジで玉子天丼を温めるために。
 だが、自分は出足が遅かった。先客が三人いたからだ。
 その内の一人は冷凍チャーハンを加熱していた強者。協力会社の人間ではなく、プロパー社員なのに彼はいつもそのようなものを食べているのは何故なのだろう?

 数分待った後に電子レンジでアツアツになった弁当を持って、階段を降りてビルの入り口から傘が置いてある場所まで向かおうとしたが、すぐに雨に濡れないビルへ戻った。
 風雨ともに激しくなっていたから。

 そんな中、ある社員が書類を抱えたまま飛び出した。風に書類が飛ばされ、抱えていた書類の多くが雨に撃たれた。
 自分も含めたほとんどの人はその光景を眺めていた。
 だが、ある一人の女性だけが濡れた書類を拾い集めるのを手伝っていた。

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今日の写真のモデルはRIHOさん。