花金ではなくて花木という言葉が流行ったのはいつごろのことだったのだろう?
今日の文章のタイトルは花木をもじってつけた。
静かな雨が降っている木曜日の夜。ゆったりとした気持ちで過ごせている。
ここ数日、桜が散ったばかりにしては暑かった日中。愛知県内でも真夏日になった場所もあったとか。
明日もお酒は控えるつもりだが誘惑にはすぐに負けてしまうので、どうなるだろう?
しかも明日は金曜日の夜だ。
右手を骨折してから二週間。怪我した箇所の腫れはひいてきたが、かばっているせいか中指の先がタイピングしているとうずく。
それでもペットボトルを開けられなかったことを考えると不便さはかなり解消してきた。
怪我によって在宅勤務になったラッキーもあった。
通勤から解放されたこと、マスクをしないで過ごせること。
それ以上によかったのは仕事での人間関係から遠ざかることができたこと。
だが、それらも明日で終わるのが少し寂しい。
今の現場での初めてのテレワークに合わせるかのように隣の家の解体がはじまった。
騒音はある程度我慢はできたが振動はどうにもならなかった。
仕事をしているとマウスのコントロールが乱れるくらい家が揺れるのにはびっくりした。
建ててから四半世紀近く経つ自分の家が傷んでいるかも気になってしまう。
甲斐性のない自分には家を建て替えることなんて無理だから。
たまらずに関係している不動産会社へ電話をかけたが、相手は形式的の態度だけ。
謝罪に来た担当者がスーツでなかったのには呆れた。そんな自分は頭が硬いのだろうか。
かつて、その家に住んでいたのは老夫婦。
御主人から奥さんが癌の末期だと聞いていたが、先に彼が亡くなったのを人づてに聞いた。
時折、その後にもしばらくは未亡人の彼女を見かけた。最後に見かけたのはいつだったのだろう?
彼らが生活していた場所は今、跡形もない。重機が一台、雨晒しになっているだけ。
ひょっとしたら彼女はまだ存命かもしれない。
彼らには子供たちがいるらしいが自分とは交流がなかった。
今の時代を考えれば、そんなことも当り前のことなのだろう。