淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。広く浅く、そして薄い視点で気楽に書いてマース。

旅の朝食の味

 ホテルのベッドで横になっていただけなのにお腹がすいてきた。
 数年ぶりに会った友人とお酒を呑んだが、二日酔いにはならなかった。

 シャワーを軽く浴びてから着替えて客室を出た。
 フロントに降りるエレベータでは他の二人の客と同じになった。
 一人はリュックを背負ったシニアの女性。一人はスーツ姿の20代後半の男性。
 ビジネスホテルだからビジネスマンに出会っても特別なことではないはずなのに、彼が新鮮に見えたのはなぜだったのだろう。

 チェックアウト時にフロント係に尋ねた。京都駅までの方角と歩いたらかかる時間を。
 のんびり歩いてもそれほど苦のない距離でないことをフロントの男性スタッフが教えてくれた。
 エレベータで同乗していた二人はホテル1Fから直接入店できるコメダ珈琲に吸い込まれていった。
 自分は途中でファストフード店か牛丼屋を見つけることができれば、そこで朝食をとるつもりで歩きだした。

 連休中の朝ということもあっただろう。京都の都心は人通りも車も少なかった。
 吹き抜けていく風がどことなく爽やか。歩くのは気分がよかった。

 しばらく歩くと大きな信号交差点に出た。
 交差点の角にマクドナルドと吉野家が向き合って建っていた。
 他の牛丼屋だったらマクドナルドに入ったかもしれない。

 吉野家の店員は一人。
 カウンターには何人かの男性客、ボックスには一組のファミリーが居ただけだった。家族旅行で京都を訪れていたのかもしれない。

 シンプルな朝定と熱いお茶を注文した。
 その後、牛丼の持ち帰りを買いに来た客などもあって、ワンオペは大変そうだった。
 店員の働きぶりを見ていると、先日の馬鹿な役員のことが浮かんできた。

 数年ぶりに食べた朝定食は格別だった。
 味噌汁を飲んでいるときに、旅をしている実感がより沸いてきた。
 それなりの宿やホテルでも旅中の朝食が美味しく感じるのはなぜなのだろう?
 広くないカウンターでの食事だったが、くつろげた気がした。

京都駅前のバス乗り場はそれなりに賑わっていた。

 そのまま京都駅まで歩いた。
 駅前まで来ると観光客でそれなりに賑わってはいたが、新幹線の指定席はすんなりと取れた。行き同様に帰りの席の隣も空席だった。

 10時台ののぞみに乗ったので、正午前には自宅に着いた。
 1泊2日どころか、1泊1.5日の小さな京旅だったがリフレッシュできた。

 自分が住む街からだと気軽に行ける距離である京都。
 また近いうちに出かけたいと思えてならない。
 できれば、車ではなく新幹線に乗って一泊で。

今日の写真のモデルは、初めましてのmaoさん。