三日休んで、三日出勤して三日休みという不規則なリズムだった九日間が終わった。
トリッキーなシルバーウィークだったが、過ぎてしまえば考えていたよりも平穏だった。
明日がどうなるかはわからないが、今日も仕事中でさえ平和だった。
自チームのリーダーが有給休暇を取得して不在だったこともあるだろう。仕事上で苦手な人が休んでくれるとホッとする。
午前中の気にしていた会議が終わったあと、ベランダで洗濯物を干していると、表通りを歩いていた女性と目が合った。
しばらくするとインターホンが鳴ったので、表に出ると先ほどの女性が門の前に立っていた。自分よりも歳上に見えた彼女は生協の宅配サービスの営業だった。
普段ならばぞんざいに扱ってしまうことが多い戸別訪問の営業。今日は心が穏やかだったせいか、わりと丁寧に接したのではないか。
今日は久しぶりに定時で仕事を終えた。自分らしくはないが、9月になってからは初めてのこと。
仕事を終えるとすぐに車で家を出た。車で向かった先は祖父母と父が眠っている墓地。
彼岸に墓参りをしていないことが気になっていた。今年の秋の彼岸は今日で終わってしまう。
墓地に着くと駐車場には他の車がなかった。お彼岸とはいえ、夕方に墓地へ来る人は希なのだろう。
秋の暮れかけたやわらかな光の中、墓で手を合わせた。
その後、寄り道をしてスーパーへ寄った。お酢が残り少なくなっていたから。
空腹だったせいもあってか、思っていたよりも買物をしてしまった。
冷蔵庫の調子が悪いのに3,000円弱ほどの食材が買物カゴへ入れていた。
帰宅して入浴するとビールを呑みたくなったが、我慢した。
思っていたよりも今日の日中は暑かった。アイスティーを何杯も呑んだし、午後に食べたアイスクリームも美味しかった。
昼間に営業のお姉さんが持ってきたチラシに出汁パックのサンプルが一個ついていた。
そのサンプルは無添加の出汁パック。買ったばかりのナメコで味噌汁を作ったがなかなかの味だった。
味噌と他に具を入れるか迷ったが、自分の選択は正解だったように思う。ナメコだけの白味噌の味噌汁を何度かおかわりした。
明日の朝も同じ味噌汁を味わえるのがちょっと楽しみでもある。