次の仕事の準備のためにeラーニングを続けている。怠け者なので進み具合はあまり芳しくないけれど。
学んでいるカリキュラムには、カタカナがやたらと出てくる。ダイバーシティ、ハラスメントなどなど。
30年近く会社勤めをしてきたけれど、それらのことを上司などからきちんと教えてもらった記憶はない。
そんなことも影響しているのか、昨年末にある居酒屋の店員から注意されたことがあった。
「スタイルがいいね」と口にしたら、「セクハラ」だと彼女に言われてしまった。
ただただ誉めたつもりだけだったのに。視線か何かがいやらしかったのだろうか。
自分の言動がハラスメントだと指摘されたのは初めてだった。
言葉は軽い方なので、彼女以外の誰かを傷つけてきたことが、これまでもあったのかもしれない。
先週の金曜日の午後、本業のシステムエンジニアとして仕事をしている時のこと。
teamsでオンライン会議をしていると、その中の一人が自分にキレだした。
罵倒してきたのはプロジェクトマネージャの女性。酒焼けしたように声が低いこともあって、ドスが利いていた彼女。
押しが強い声で久しぶりに『お前』呼ばわりされたマスヲ。
しかも、相手が女性でプライベートな場ではなかったので、驚いてしまった。
セカンドチェリーボーイの自分は、女性は優しくてお淑やかだという幻想をどうしても抱いてしまう。
だから、彼女の言葉に対して余計に引いてしまった。
それからは仕事が全く手につかなかった。
その夜は、眠りがやや浅かったこともあって、翌朝の土曜日の目覚めは悪かった。
重たい身体と気持ちを引きずったまま、灯油の巡回販売の仕事に出かけた。
今週から18ℓで販売価格が100円の値下げになったので、忙しくなるかと思いきや、売上げ量は2688ℓ。心身ともにボロボロだったので、それくらいの数字でよかった。
昨日の土曜日は暖かかったこともあって、自分以外の人も売上げは芳しくなかったようだ。
営業所に帰社したのは18:10ころ。一番乗りかと思ったら、自分は二番だった。
ローリー車への灯油給油後に後作業をしている時には、いつものように営業所長と与太話。
昨日は自分がオンラインで罵倒された話を聞いてもらった。
すると、所長は次のようなことを言ってくれた。女性からそんなことを言われたらグーで殴っている、と。
自分に気を遣ってくれたのだろうが、この言葉にはかなり慰められた。
三年ほどの付合いになる彼が怒っているところを見たことはほとんどない。そんな穏やかそうに見える所長でも怒れてくるような仕打ちを受けたのかもしれない自分。
怒りは収まっていないし、その感情がかえって強くなってきた。
久しぶりに大人のフリを辞めて、ぶち切れるべきだとも思えてきた。