昨夜、名古屋に帰ってきた。
木曜日だったので、通勤時間でものぞみの指定席が取れたのは幸いだった。窓側には座ることができなかったし、乗車率もそれなりだった。
今回の仕事で東京と名古屋を往復した回数は既に4回。帰宅するたびに自分は東京よりも名古屋が好きだということを思い知らされる。独り、自宅で過ごせるとほっとする。
講師の仕事は昨日で一区切り。
自分が存在も知らなかった会社の新入社員18名に対してJavaの基礎を教え終えた。講義日数は13日間。
会社によって自分が担当した新入社員のその後は違う。さらに別のカリキュラムを受講させる会社もあれば、そのまま現場に配属させる会社もあるようだ。
一人一人の人世は別れと出会いの繰り返し。
会社が別々なある受講生の男女がSNSの連絡先を交換していたのが微笑ましかった。
彼ら二人の新しい物語ははじまるのだろうか。
自分とペアを組んで授業を進めてくれたメイン講師は、受講生との別れが本当に辛そうだった。涙目にもなっていた。自分もその気持ちが少しはわかる。
だが、自分はそれ以上にほっとしている気持ちの方が上回っている。
フリーランスとして初めて請け負った仕事の一部をなんとかやりきったからだ。
エンジニアとしてはパッとしない自分が少しは教えたのに、受講生の成績は他のクラスと比べても遜色がなかったことも、より自分を安堵させている。受講生には感謝しかない。
今回の13日間で改めて気がついたことがある。それは、自分は濃密な人間関係が苦手だということ。
18人の受講生をメイン講師と二人で担当したので、様々なことをメイン講師である彼と話し合って意見を交換して調整した。
意見や考え方が違うこともままあったが、そんな場面では自分がほぼ折れたし、こちらが押し出すこともなかった。
メイン講師は彼だから当然のこと。一番に責任を負うのは彼だから。
学歴だけでなく、エンジニアとしてのレベルや頭の回転も上回っていたが、落ち着きだけは自分の方がマシだったように思う。
メイン講師の彼も、アクが強い自分と一緒に仕事をした13日間は、さぞ大変だっただろう。
お互いに表面上は衝突することがなかったのは、生徒に影響を与えることもなくてよかった。
講師間でギクシャクすることは少なくないと聞いた。共演NGではないけれど、一緒に登壇させられない講師の組み合わせは、かなりあるらしい。
来週からの登壇先は武蔵野。刑務所と競馬場の街の府中だ。
その準備をしなければならないが、来週から使うテキストが、宅急便でたったさっき届いたばかり。テキストは数百ページもある。
当然、予習も今日からしかできない。付け焼き刃の準備になってしまうであろう、来週からの日々が心配だが、自分のせいではないと、今から少し開き直りつつもある。