淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。広く浅く、そして薄い視点で気楽に書いてマース。

季節が違えば

 四月末から先週までは東京の品川で仕事をしていたが、今週からは同じ東京でも府中で働いていた。

 かつて三ヶ月ほど仕事で府中へ出張していたことがある。父が亡くなった7年前のことだ。
 膵臓ガンの末期だった父。そんな父が気になりながらも、亡くなる数日前まで府中で仕事をしていた。年明けから桜が咲く前までのころだった。
 その時に手伝っていたプロジェクトは大炎上。自分が今まで関わったプロジェクトでは二番目に酷かったこともあって、府中にはよい印象が残っていない。

 当時、京王線や南部線沿いにあったいくつかのビジネスホテルを渡り歩いたが、どこに泊ってもくつろぐことはできなかった。
 足を伸ばして立川や八王子で泊ったこともあったが、やっぱり駄目だった。ただ一軒、あるキャバクラで夜遊びした時に出会った女性のことをただなんとなく覚えているだけだ。

久しぶりに訪れた府中駅のまわりはすっかり変わっていた。

 今週の五日間、自分が宿泊したホテルは小綺麗でなかなか快適だった。
 今回、引き受けた講師の仕事のために利用しているホテルの中で宿泊代は一番の高額。チェックインしてすぐにその価格が見合っていると思えた。

 ホテルのロビーだけでなく、宿泊した部屋も広くて快適だった。部屋は15平米メートル。ベッドは自宅のセミダブルよりも広いが、長さが少し短かったことだけが残念だった。
 ホテルに大浴場はなく、ユニットバスだったが浴槽はビジネスホテルにしては広い。たいていの成人男性だったらゆったりと足を伸ばせるだろう。

 朝食はビッフェスタイル。今まで自分が宿泊した東京のビジネスホテルの中で質、サービス共に№1だった。
 朝食が提供されるレストランは朝の陽射しが届いていて心地よかった。
 食事に利用できる一人あたりのスペースはたっぷりと確保されている。
 窓側に座れば窓越しにロケーションを楽しめる。一人でも堂々と4人がけのテーブルに座っていることも許されていた。
 自分のような早食いの人間でも、わりと時間をかけて、くつろいで朝食を食べていた気がする。

 そんなこともあってか、名古屋に戻るのが少し億劫でもあった。
 金曜日の夕方と日曜日の午後の東海道新幹線は混雑するし、ホテルから家までは片道で4時間以上もかかってしまうから。

 先週の在京中にそのホテルの週末の空室を探したが、空きがなかったので諦めて自宅に到着したのは昨日の22時過ぎ。
 武蔵野線南武線京急と新幹線を乗り継いで名古屋駅まで戻ってきただけでもクタクタだった。
 そんな思いまでして、辿り着いた自室のベッドが狭く見えたのが少し衝撃だった。

 久しぶりの府中で過ごした一週間は自分が考えていたよりも平穏だった。
 来週もまた穏やかに過ごすことができるとよいのだが、どうなるだろう。

今日の写真のモデルはまりさん。