今年の春先に職場でパワハラを受けてから、ある独り言が増えている。
そのセリフは、死ねばいいのに。
気がつくと吐き捨てるように、よくつぶやいている。
独り暮らしなので、誰にも聞かれることがないのは幸いだ。
先月の最後の土曜日のことだった。
講師の仕事を終えて、自分なりには手応えもあってほっとしていたら、仕事を紹介してくれた社長がslackでデリカシーのない言葉をタイムラインに載せた。
今年の新人講師は質が悪いと請負元の会社から何度も指摘があると。
自分では心当たりはなかったけれど、気分はよくない。
皆が見えるようなタイムラインではなくて、該当する講師毎にDMなどでコミュニケーションを取ればいいのにと思わずにはいられなかったし、おそらく独り言が漏れていたであろう。
昨夜、自分が所属している同人誌の今後について話し合った。裏方のスタッフの3人の同人同士で、オンラインで2時間近く。
ちなみに自分以外のスタッフは40代と50代の女性が一人ずつ。
先月、自分が娘とディズニーで楽しい時を過ごしているときに40代のスタッフが年寄りたちに追い詰められていたのを後で知った。
その日、同人たちとの会議の日だったが、自分は久しぶりに欠席した。
娘との時間を大事にしたかったことが一番の理由だが、同人たちのわがままに付き合いきれなくなってきたことも大きい。
その間に一人だけ会議に出席したスタッフはオバアチャンとオジイチャンたちから執拗にカワイガラレタらしい。
年寄りたちがしっかりとカワイガッタ甲斐はあったのだろう。
そのスタッフは同人誌の次の代表も兼ねていたのだが、代表どころか全てを投げ出したいとパソコン越しに申し出た。
そんな彼女の気持ちもわかる。自分だって、同人の彼らには辟易していたから。
彼女は芸術系の学校出身。デザインなどに心得があるので表装などの新しいデザインを考えてくれたのだが、それにバアチャンたちが噛みついたらしい。
彼女は無償でデザインを引き受けてくれているのに、素人が好き放題に言うのは、大人の対応だとはとても思えない。
同人の彼らはことある毎に自分たちが表現者であることを主張する。
だったら、デザイナーという表現者やデザインという表現物に少しも敬意を払えないのは、何故なのだろう。
自分は二人のスタッフに言った。同人誌は解散した方がいいと。
人の好意を感謝するどころか、踏みにじることしかできない奴らと関わると、この先も更に問題が出てくるのはわかり切っているから。
だが、二人のスタッフは次の号だけは何とか発行して、
その上で同人たちについていろいろと物を言いたいようだ。
そこまで言われたら、自分は着いていくだけ。
その代わりに、独り言はさらに増えそうではあるが。