庶民は家なんて買うものじゃない。
自分の経験上、まわりに言い続けているがなかなかわかってもらえない。
家を欲しがる人はそんなに多いのはなぜだろう? 一軒家やマンションを中古で買った知人や友人もいるが、今の自分だったらそんな選択は決してしないと言い切れる。
どんどんと世の中の流れが早くなっているので、同じ場所で定住できる人はより少なくなっていくだろう。
賃貸物件と違って家を構えるとメンテナンスには手間とそれ以上にコストが驚くほどかかる。
自分が家を建てたのは26歳。
人世で一度だけ自己の判断を変えることを神様が認めてくれるのであれば、家を建てたことを辞めたい。
人生で一番の失敗は家を建てたことだとずっと思っている。
4桁のローンを組んだのも最初だったし、払ったこともおそらく最後のことになるだろう。そうあって欲しい。
二度とお金のことでこんなに苦しみたくはない。
ただ、ローンを払い終わった時の開放感は半端なかった。
雀の涙ほどの自分の稼ぎでは家のメンテナンスにかかる費用を捻出するのは大変だ。
2Fのシステムエアコンはずっと故障中。ちなみに自分の寝室は2Fだ。
今夏だけでなくてここ数年の夏の寝苦しい夜の日々を、先立つものがないので耐えている。
1F和室の畳もすり切れているので本当は替えたいのだが、みっともないままだ。
お盆休みに入ってからキッチンの蛍光灯が切れてしまったので、買って交換したのだが明るくならない。
蛍光灯ではなくて他のところに不備があるのだろうか。
朝食と昼食時の用意のときは問題ないのだが、夕食の料理は暗い中で行っているので難儀だ。
これらの問題は快適に暮らせないだけで、雨風はなんとかしのげる。
先日、それ以上の大きな問題が我が家に見つかった。その問題とは屋根の痛み。
屋根材のコーティングや塗装が落ちかかっているだけでなく、表面に剥離やひび割れがいくつも見つかった。
目下、いくつもの業者に見積りや見積りを問い合わせ中だが、最低でも出費は三桁。
ひょっとしたらちょっとした新車が購入できるくらいの金額になる可能性も出てきた。
またまだ暑い日は続いているが、懐は涼しい風が吹きはじめた。