今年も村上春樹はノーベル文学賞を受賞できなかった。
もっとも、村上春樹本人はあまり賞に価値を見いだしていないように思える。
じつは初夏から彼の小説を読みかけている。
新作の『街とその不確かな壁』を味わいながらゆっくりと。
電車で外出するときにだけ読むことにしているのだが、かなり日が空いていても読み出すとすぐにその世界に入っていける。
そんな小説には今までに出会ったことがない。
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村上春樹のファンは『ハルキスト』と呼ばれることが多いが、村上春樹はその呼称が好きではないようだ。
彼の著作を愛読している読者たちには『ハルキスト』ではなく『村上主義者』という呼称を使って欲しいと何かに書いていた。
彼なりのジョークかもしれないけれど、自分は『村上主義者』の方が好きだ。
話は変わって、妊婦のようなお腹になってきたと、友人からオヤジギャグを言われたばかりのマスヲさん。
それでもめげずにウオーキングを続けている。
秋になって食欲が加速しているので、にわかのウオーキングだけでは見た目の効果は表れていない。体型と体重には影響がないというか、より大きく重くなっている。
ただ、座って仕事をしているときの足のむくみが多少は楽になった。
自分が歩いている時間は日が暮れてから。夕食後か夕食前。
歩きはじめてから気がついたのだが、世の中には多くのウオーキング愛好者がいることを知った。
連れだって歩いているオバチャンやオバアチャンたちがいることはなんとなく知っていたが、一人で歩いている人がいろいろといることがわかった。
一人で歩いている人は男性か、30代よりも若い女性が多い。
初老よりも上の年代の男性は知り合いと会うと、話し込んでいる傾向があるような気がする。
また、彼らはわざと知り合いに出会うようなルートを選択しているのではないだろうか。
同じくらいの時間に同じオッサン同士で話しているのを何回か見かけたから。
それに比べると若い女性の歩き方はどことなくストイック。アスリートのような気配を漂わせている女性もいる。
キレイになりたいとか、痩せたいなど目的を持っているからかもしれない。
ウオーキングにもいろいろな主義があるようだ。
ちなみに自分は裏道を歩くのが好き。どうやらかなりの少数派のようだが。
車や人があまり通らない静かな道を歩いていると落ち着く。暗い道も少なくはないけれど、バス通りのように騒がしい道を歩くとリラックスできないからだ。
また、美しくもない自分の歩き方を誰かに見られることが少ないのも気が楽だ。
今の季節だと虫たちの声がより静けさを引き立てている。
自分は裏通り主義者なのだろう。
ただ、裏道を歩くのはデメリットがある。
一つは車。裏通りは信号が少ないので、それなりのスピードで走る車も少なくない。
エコカーが増えているので、かなり車が近づいてからでないと気がつかないこともままある。
自分が不審者だと思われかねないリスクがある。暗い夜道をあやしげなオッサンが歩いていたら、いつか誰かに通報されたりして。
二枚目でないと、そんな目に会う可能性だって否定できないだろう、ヤレヤレ。