昨日の夕方、街中まで出かけた帰りに地下街のお店で生卵を買った。
レジ係が若い女性だったので少しだけウキウキしながらレジに近づいた。
前のお客の接客に時間がかかっていたので後ろから仕事ぶりをのぞいていると、要領がよくないことが見て取れた。
自分の順番になったのでレジ袋をお願いすると、自分が思ったよりも小さな袋を手に取った彼女。
その大きさだと卵が入らないのではと、自分が助言すると彼女は入りますと即答して卵のパックを縦に入れた。
他に惣菜一つを一緒に買っていた自分。10個入りの卵パックを縦にしてお惣菜を一緒に袋に入れたら、高価な卵でも割れる可能性は高い。
自宅に帰るころには、袋の中が悲惨な状況になった可能性は充分にあった。
彼女とのやり取りをあきらめて、自分で袋を大きめに開くとギリギリで卵を横に入れることができた。
人生にはよくある一コマなのかもしれない。
振り返ると子供のころから母親に着いてスーパーに行くのが好きだった。
はじめはお菓子などの好きなものを希に買ってもらえることがあったのが目的だったが、次第に食材や調味料に興味を持ち出したから。
母親は料理が特別に得意でも好きでもなかったとは思うけれど、それなりに手間がかかる料理も作ってくれた。
天ぷら、フライなどの揚げ物はもちろん、ハンバーグやロールキャベツ、餃子なども食卓に並べてくれたものだ。
よって、割と様々な食材をスーパーでは買物カゴに入れていた母。
そんな親と一緒に買物についていけばレジ袋にどのように買ったものを入れたらいいかが、自分は自然に身についた。
それでも、卵を買って持ち帰る時に割ったことが何度かある。自分なりに考えて卵を扱っていたはずなのに。
レジ係の彼女は親と一緒に食品の買物をしたことが少なかったのだろうか。
包丁が家にない家庭も決して少なくないという話を聞くようになって久しいけれど、彼女の家庭もそうだったのかもしれない。
ちなみに娘と何度かスーパーに買物に行ったことがあるが、中学二年生の彼女もスーパーで買物をするのは好きなようだ。
セルフレジでバーコードをスキャンするのに魅力を感じるらしいが、自分にはその感覚はわからない。
ただ、親バカかもしれないが娘は卵のパックを縦にして持ち運んだらどんなことになるかくらいは、わかっていると思っている。