教え上手か教わり上手かに人は別れると思うが、自分が前者だと気がついたのはここ数年のこと。
時間はかかったけれど、気がつくことができただけまだよかったのかもしれない。
教わり下手な自分は独習でも、当り前のように効率が悪い。
インターネットが普及してからは何事でも飲み込みが早い人は時代を味方にしているだろうし、動画サイトを見ることが当り前のような日常では、よりその傾向が強まっているだろう。
情報弱者と強者の差が広がっていく状況はまだまだ続いていくのではないだろうか。
先日の日曜日、意を決してある所に出かけた。ある所とはダイナランド。岐阜県郡上市にあるゲレンデだ。
このゲレンデにあるスノーボードスクールが評判だったので入校するためだった。
www.dynaland.co.jp
スクールのHPを見ると2コマ受講が勧められていたのですぐにその気になった。
週末は最初のレッスンが8:00から。
8:00から2コマ受講しても午前中で終わり、午後からは学んだことを振り返りながら独習することができることも、自分を前向きにさせた。
ただ、気になることもあった。当日にスクールの申し込みをすることを考えると現地には7:00くらいまでに到着しないと間に合わないかもしれないことだ。
おかげで土曜日の朝は今年に入って一番の早起きをした。
4時過ぎにスマホのアラームをセットしたが、ベッドから出ることができるか不安だったが杞憂に終わった。
気持ちが入っていたのか一発で目が覚めて躊躇なくベッドからも出ることができた。
自分の予想に反して東海北陸自動車道も含む道中が空いていたこともあって、6時過ぎには現地に着いた。
あとでリフトに乗っているときに気がつくことになるのだが、自分が滑ることが多い木曽地区のゲレンデの駐車場よりも大型で高価な車が多かったのは何故だろう?
着替えてスキーとスノーボードの一式をゲレンデまで運んでスタンバっても、スクールの受付時間には余裕があったので、ボードを履いて滑りはじめた。
週末のダイナランドはサンライズ営業と称して6:00から滑走可能。
何度も来ているゲレンデだったがサンライズ営業の時間に滑ったのははじめてだった。
長野県のスキー場に比べると朝の冷え込みも厳しくないこともあって、リフトに乗っていても耐えられないほどではなかった。
下手くそなスノーボードでリフトに二回乗車すると、頃合いになったのでスクールの受付開始を待った。インストラクターが無限に居る訳ではないので、当日の申し込みだと溢れるかもしれないからだ。
受講の手続き中にどのレベルで申込むかを問われると戸惑ってしまった。
最近は自分の滑りを他人に診てもらったことがなかったことが理由だ。
結局、初級者クラスから受講することになった。
スクールがはじまった。このスクールは少人数制。8:00から自分と一緒に受講した生徒は他に二人。
二人とも女性でおそらく一人は20代、もう一人は40代。どちらも自分よりも若そうだった。
主なレッスン内容はヒールサイドとトゥサイドのターンができるようになるための練習。
基本を押さえることができて約に立ったが、すぐにインストラクターからは次のコマはもう一つ上のステップに移れるようにしておくと言われた。
一コマは90分だったがあっという間。
お世辞だろうが、一緒に学んだ女性二人から若いと言われて悪い気はしなかった。
ちなみに40代に見えた彼女は二人の子供に追い抜かれたことが受講の理由だと話してくれた。
そんな話を聞いたこともあって、自分だけが受講を続けることがちょっと意外だった。どうやら彼女たちは一コマだけのようだった。
次のレッスンは30分後の10時から。
そのクラスでは小学生男の子と女の子と一緒になった。
さっきのクラスでは自分がトップだったが、今度は自分がビリ。
なんとかレッスンにはついていったが、やっぱり無理をしていたのだろう。
転んだ時に膝を痛めて今もまだ痛い。今夕、整骨院で診てもらったら内側側副靭帯が痛んでいるとのことだった。
だが、その甲斐はあったと思う。
痛い足で滑っていても、受講前と比べると明らかに自分の滑りは変わったし、それ以上に独りで滑っているときに何に気をつければよいのかがわかったのは、かなりの収穫だった。
今回、自分が支払った授業料は11,500円。
決して少額ではないけれど、高いとは考えていない。
それなりのことを学ぶにはそれなりに対価を払うのは当たり前だ。
以前の自分はそのように考えることができなかったし、昔の自分と同じような考えの人は少なくないだろう。
ただ、人を教えることを仕事にしてみてわかったことがある。教育にはいろいろな意味でコストがかかること。
よって、何かを学ぶにはどうしてもお金が必要だということも。
ジャンルや人によっては他人の教えを乞うことは必要ではないのかもしれないが、それは非常に稀なケースではないだろうか。
ちなみに学校嫌いだった自分。
そんなこともあってか、今でも他人に何かを教えてもらうことにはストレスを感じる。