今年度に先週までに自分が新入社員研修として登壇したのは三社。
昨年と比べると、受講生たちにはっきりとした違いを感じる。
先輩講師たちの中には年毎に受講生の傾向があることを口にする人がいたのを思い出した。
世代論で物事を語るのはナンセンスだとずっと考えていたけれど、ここ数年は語らざるをえないことが多々あるように思えてならない。
というか、たった産まれた年が一年違っただけでこれほどの差があるとは思っていなかった。
今年度、自分が受講生たちに対して気になっていることがいくつかあるので少し取り上げたい。
今年度の新人たちは明らかにパソコンの操作が劣っている。
それにもかかわらず、マウスを使用しない新人がかなり目立つのがどうしても気になってしまう。
最初に登壇した会社はほぼ全員の受講生がマウスを使用していなかった。会社の方針か、それともマウスが貸与されていないのかと考えたほどだが、違っていたようだ。
新入社員が貸与されているパソコンはどこの会社もノートタイプ。
タッチパッドが備わっているのでマウスを使用しなくても確かに操作はできる。
だが、しかし。昨年と新人たちとを比べると明らかにパソコンの操作レベルは劣っているのにも関わらず、マウスを使おうとしないことがずっと気になっていた。
先週のある日、何度も自分に質問にくる受講生に対してマウスを使わない理由を聞いてみた。
受講生が口にした理由は『面倒臭い』。少し呆れてしまった。
自分に質問に来る受講生への対応時には、パソコンの操作指示を伴って説明することが多い。
そんなときにパソコンの操作がおぼつかない彼らを見ていると、イラつきを覚えることもある。
もう一つは内面的なこと。頑な受講生が多いことだ。
この点はある程度は理解できる。今年、新卒で入社してきた彼らは大学に入学してからずっとコロナ禍だったから。
大学へ登校することなくオンラインで授業を受けたりしていたから、学生生活は独りで過ごす時間が多かっただろう。
当然、自分自身と対話することが多かったはず。自分だけの世界が広く深くなったことも理解はできる。
そのように熟成された彼らの内面的傾向はメリットもあるだろうが、自分が講師として接点を持つとデメリットの方が気になってしまう。
彼らに対して助け舟を出しても、自分の価値観や判断にこだわってなかなか船に乗ってくれないからだ。
そんな彼らとの付き合いは八月まで続く予定。
自分がまだ気がついていない彼らの特性はあるのだろうか。