淡白マスヲのたんぱく宣言 

アラフィフのオッサンの雑記。広く浅く、そして薄い視点で気楽に書いてマース。

消化試合突入!

 昨日は一日中、職場ではある男が光を放っていた。若い頃の自分に似ている『マスヲJr.』が。
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 お客へのレビュー日だったのだが、レビューの時にも目立っていた。
 彼の恋敵であるプロパー社員が休んだので、その代わりに彼が憧れているであろう、プロパーの女性と二人で議事を進めたからだ。
 うわずっているような声、多少早口なところは自分に似ていると思った。もう少しゆっくりと話した方が聞く人の理解が進むのにと思ったが、そんな指摘をしてやるほど優しい人間ではなくなった自分。親切心を働かせても逆恨みでもされたら、かなわないからだ。

 レビューが終わった昼休みには、前日の一昨日とは違って、左隣のエンジニアと昼食を食べに行った。その際に彼はいつも以上に饒舌だった。
 自分がレビュー時の様子を話すと、彼は禿げてはいない部長と美女ではない課長の悪口を次々と繰り出したので自分はただ、あいづちをうっていた。

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新豊田駅近くのプロムナードから青空を望む。スマホで撮影。
 オフィスに戻る道すがら、豊田の街には似つかわしくない光景に出くわした。人だかりができていたのだ。
 場所はホテルトヨタキャッスルの前。ラグビーの日本代表が宿舎にしていたようで、代表メンバーがバスに乗り込もうとしていたところだった。

 オフィスの近くまで来ると、彼は宝くじを買いに行くと言ったので別れた。自分はスマホを確認すると、上司からの着信があったので折り返した。
 普段なら休み時間中にオフィシャルな電話をすることはめったにないが、吉報が予想されたからだ。

 上司はすぐに電話に出たが、あきらかに不機嫌そうだった。上司と話しているうちに自分は上機嫌になった。今の現場での自分の契約が今月末までだと、確定したからだ。
 上司の気持ちを理解する気はさらさら無いが、不機嫌になった理由はわかる。元請け会社が業界の慣習を破ったからだ。契約を打ち切る際は、1か月前に伝えるのが常識とされている。

 仕事をする際には上司、自分が勤める会社やお客などと利害は必ずしも一致しないと考えている。もっというと、利害が対立することの方が多いのかもしれない。
 だが、そんなことはどうでもいいこと。自分の立場と権利だけが守られればいいのだ。この厳しい世の中で働く際には、他人のことなんて構っている場合ではない。

 自分がウキウキしながら、執務室まで戻ってくると一緒にお昼を食べた彼が、廊下の端から歩いてくるのが見えた。
 彼が近づいてくるのを待とうとしたが、待ちきれずにはっきりと彼に話しかけた。彼よりも2週間早く卒業することが決まったと。

 同じプロジェクトで昔の自分に似た男は張り切って仕事を続け、一回り成熟した自分が安堵しながら去ろうとしている。
 人と人との人生はやはり同じ次元、同じ価値観で交わることは、めったにないことなのかもしれない。

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今日の写真のモデルは麻乃さん。自分が撮る写真にしては似つかわしくないとは思うが、モデルさんにはぴったりだと思います、きっと。