午前中の遅い時間にベッドから出ると、窓の外で雪が舞っていた。
今日は大晦日。例年と同様に今年も『七味五悦三会』で一年を振り返りたい。
『七味五悦三会』とは江戸時代の人々が大晦日に家族同士で、七つの美味しかったもの、五つの楽しかったことや嬉しかった思い出、三つの新しい出会いを語らいながら過ごす風習のこと。
今年の6月30日に上半期を振り返っているので、上半期から変わったことを中心に書き綴りたい。
以下が今年上半期の『七味五悦三会』の記事になる。
hatehatehahaha.hatenablog.com
まず、七味。
- ブロンコビリーの《ウルグアイ産》炭焼き超厚切り熟成サーロインステーキ
- ヨセミテ・ロード リミテッド・セレクション シャルドネ
- サバ缶とトマトのパスタ
- エリンギのバター醤油炒め
- 至高のスパサラ
- プレモルの黒
- 渋谷食品の芋けんぴ
七味の中で、飲食店で味わえたのは一つのみ。そんなところにも、今年らしさが現れているのではないか。
動画サイトなどをはじめ、インターネットで知ったレシピを元に自分で作ったものが三つも入っている。
最初の三つは上半期に挙げたものと一緒なので、四つ目のエリンギのバター醤油炒めから。
これまでスーパーでエリンギを見かけても、全く惹かれたことがなかった自分。
だが、バターと醤油で炒めて胡椒とラー油を効かせるとハイボールやビールに合うつまみになることを知ってからはすっかりエリンギへの見方が変わった。冷蔵庫に常備することが多くなったし、今も冷蔵庫に入っている。
緊急事態宣言が発出された以降、おうち時間が増えたので動画サイトを見る時間も増えた。
興味が持てるようになった動画のジャンルも増え、料理のレシピ動画も視るようになった。
一番のお気に入りは、バズレシピ。至高のスパサラはバズレシピの一つ。初めて作ってから何回も作っている。
美味しいのはもちろんのこと作り置きができるし、酒のつまみや副菜、弁当のおかずにもできるのが魅力だ。
bazurecipe.com
プレミアムモルツの黒を手に取ったのは偶然のことだった。
駅前のあるコンビニの冷蔵棚に並んでいたので、何気なく手に取ったのは、秋が深まったある日のこと。
それからは入店したコンビニやスーパーで必ず探すのだが、ほとんど見かけないのは何故なのだろう?
www.suntory.co.jp
七味の最後はお菓子。渋谷食品の芋けんぴ。
仕事帰りに立ち寄ったスーパーのレジ前で山積みになっていた小袋を買物籠に入れたのが出会いだった。
今まで食べた芋けんぴは何だったのだろうかと、思ったほどの味だった。
加齢のために味覚が変わった影響かもしれないと思って、他の会社が作っている人気の芋けんぴをECサイトで探して取り寄せてみたが、渋谷食品のものとは何かが決定的に違った。
ちなみに芋けんぴは折れて小さくなった物が好き。袋を開けた時にはわざわざ探してしまうほど。
www.shibuya-foods.co.jp
次は五悦。
- たんぱく宣言が執筆から四年目突入
- テレワークの体験
- オンライン呑み会への参加
- 晩酌
- サブスクリプションでの音楽視聴
上半期はひとつだけしかないと感じていたが、今思うと気がついていないだけのものがあった。それらはテレワークとオンライン呑み会だ。
これまでの現場先でプロパー社員などが希に在宅勤務するのを知ったことはあったし、プロパー社員同士の会話を耳にしたこともあった。
子どもの家庭訪問などの時に有給休暇を取得して対応していた場合などは、休憩時間に訪問してきた教師に対応すればいいので、便利だとある女性エンジニアが話していたのが印象に残っている。
実際、自分もテレワークに慣れてくると仕事が行き詰まった時などに、気分転換のためにちょっとした家事などをしたものだ。ゴミ捨てくらいは当り前。洗濯物もよく干していた。
今でもよく思う。なぜ、こんなにも世の中で在宅勤務が広まらないのだろうか、と。
コミュニケーションが取りにくいことがテレワークのデメリットとしてよく挙げられることが、自分にとってはよくわからない。
対面コミュニケーションのデメリットもあるはずだから。
テレワークを経験してみて従来通りの対面でのコミュニケーションの弊害について気になったし、それからはずっと気になり続けている。
オンライン呑み会が広まらないのも、自分としてはピンと来ない。1人では呑み会が出来ないので、参加してくれる人がいたらまた体験したい。
誘ったら面倒だという理由で友人に断られたのには、ちょっとびっくりした。妻や家族の目が気になるという理由にも。
秋が深まってくるにつれて、家で晩酌することが増えてきた。風呂上がりに自分で好きな料理とハイボールを作って呑む。ただそれだけのことなのだが。
自分の好きなものを好きなだけ食べられる。帰宅しなくていいし、好きな時間まで好きなだけ呑んでいられる。
ちなみに今も冷酒を呑みながら、この文章を書いている。
サブスクリプションで音楽を聴くようになったのは、今年になってから。
自分が利用しているのはSpotify。これがなければ、車による一時間ほどの通勤はもっと苦痛に感じていただろう。
最後に三会。
上半期に続いてなし。
流行病のせいで出かけることが少なかったこともあるだろうが、それよりも自分の内面の変化によることの影響の方が多い気がする。
加齢によって感性が鈍ってきていることもあるだろう。
だが、それ以上に仕事でもプライベートでも他人に対してより警戒するようになっているのではないかと自己分析している。
七味五悦三会を通して一年を振り返ってみると、意外とマシな一年だったようにも思う。三会はともかくとしても、七味と五悦を選ぶのはちょっと迷ったほどだ。
新型コロナウィルスのパンデミックに見舞われていても、気がつくような症状はなかったし、事故や他の大きな病気で体調を崩すこともなかったし。
ただ、夏の時に自分が所属している会社の上司から、景気の先行きを理由にして嫌みを言われたことは記憶に残っているし、その記憶をこのまま留めておきたいとも考えている。
改めて今考えていることを記すと、今年は特別な一年だったとは思えない。それよりも、変化のはじまりであるような予感すらする。
大晦日の今日も東京都内と国内の新型コロナウィルスの新規陽性者数は更新された。
それでも来年の大晦日、今日のように悪くなかった一年だと感じられるようにしたいし、願ってもいる。